空中戦の果てに

真っ直ぐ真ん中を歩くことの困難さよ。「ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ」という歌詞について毎日考えてしまう。純度を保つ事がどんどん難しくなって来て、薄汚れたフィルターでは何を見ても霞んでしまう。「生活」が鏡になって表れた時、あまりの無力さに面を食らってしまった。何のことかよくわからないように書いてしまうのはもうずっと昔からの癖で、正直に書いたらきっと誰かを傷つけてしまう。空しい空中戦だけが続く。別れを決めた側はいつだって凛としていて、残されたものだけがいつまでもその影を探してしまうね。あなたの「大切」を守りたかったよ。それでも「生活」は続く、これからもずっと。

私には「神様」と思える人が何人かいる。そのうちの一人、遠い街の喫茶店、長い髪で猫背で、申し訳なさそうに笑う人。どうにもこうにもならなくなった時、私は決まってその喫茶店のブログを覗きにいく。久しぶりに見に行ったらHPが移転していて、以前よりも頻繁にブログが更新されていた。これまでの分をゆっくりゆっくり噛みしめるように読み尽くした。おこがましいけど、その人はどこか私と似ている気がして、もうずっと話してないけど何も言わなくてもわかってくれるような気がしている。私を特別にしてくれた人。ずっと何かになりたかった、そんな気持ちを笑わないでいてくれた人。今年はマロンケーキが食べられますように。ばらの一輪挿しでも添えて。

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