オムライスの女

2週間くらい前から物を食べたあと喉がつかえたり胸が苦しくなったりそんなのが続いていて何回も病院に行っていたけど貰う薬貰う薬何も効かなくてついに今日漢方をもらった。わたしの漢方のイメージのせいではあるけど、あれこれ試して最後に処方されたのが漢方ってのはなんだかなぁと思ってしまう。羅列された病名を見ると精神的なものだ、精神が弱いからだ、って言われてるような気持ちになる。月が綺麗だよということも軽く返され、いつだかに言われた「小さな事でも大事に出来るね」といううれしかったはずの言葉も「それくらいのことで喜べて、それくらいの幸せしか知らないんだね」って言われてるような気持ちになってしまう。絶対にそういう風に思ってるわけじゃないことはわかっているのに。一年近く頰の吹出物に悩まされていて、それを気遣ってくれてアルビオンの化粧水をもらったのに一向に治らないしこんなにいいものを貰ったのにごめんねって思う。体調が悪いと叱られる家に育って、家を出た今も何かの拍子に弱音を吐いてしまうと部屋が汚いからとか風水の話とかをされる。だからと言ってSNSで体調が悪い話とか精神的な弱音を吐いたらそれはそれでメンヘラと思われるし、友達にLINEで話すのも迷惑だろうなと思ってあまり言えない。別にわざわざ言う必要はないけど物理的にしんどい時は本当に気持ちも弱ってしまって誰かに聞いて欲しくなったりするじゃない。体調のこと以外にも誰にも言えないことがどんどんどんどん増えていく。みんなが「普通」にしてることもわたしは何も出来ないんだな。そう思わされてつらいから、人の私生活の話はなるべく聞きたくない。人より長く働いてても、人より早く家を出ても、なんにもないな。なんもない、なんもない、なんもない、なんもない、カレーライスの女が沁みる。わたしはカレーライスよりオムライスの方が得意だな。他は何も作れない。何においても、自信なんてひとつもない。

長い長い一月だった。一月を幸せと思える眩しさよ。一月はいつもつらい。そういう人だっているんだよ。知らないでしょうけど。ひそかに見つけたケーキ屋さんも、知らなかったことにされちゃって自分の大切すら守れない。

あの人のようにあの子のように生きたいのに。

お願いだから今は、背中をさすってわたしの話を真剣に聞いて欲しい。

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